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「踊る」の世界#21 秋SPを見直す
秋の犯罪撲滅スペシャル(1998年10月6日 午後9時~午後11時14分 放送)
脚本:君塚良一 演出:澤田鎌作 視聴率:25.9%

秋の犯罪撲滅スペシャル完璧版(1998年12月22日 午後7時~午後9時54分 放送)
秋の犯罪撲滅スペシャルに未公開シーンと刑事部長などの新撮シーンを追加し、オープニングに青島と室井の現在までの経緯を総集編としてまとめた物を加えた3時間のスペシャル。

<ゲスト>
相良純子(大塚寧々)、純子の恋人・橋本(山本密)、放火犯(宮藤官九郎)
強盗(デビット伊東、定岡正二)、内偵先の課長(島田洋八)、内偵先の部長(深水三章)
内偵先の女性社員(畑野浩子)、銀行幹部(大塚周夫)、消防署の偉い人(萩原流行)
池神刑事局長(津嘉山正種)、南(池内万作)、汚職の警察官(沼田爆)
女従業員(長野里美)、室井の部下(光石研)、湾岸署会計課課長(温水洋一)
駅員(高木ブー)、男(大倉幸二)、湾岸署にいた警官(正名僕蔵)
佐々木典子(篠原涼子)、真行寺のおばちゃん(石井トミコ)、ホストクラブ店長(武野功雄)


ストーリーネタバレを含みます)
とある会社に入っていく一人の男。受付にも気さくに声をかけ、乗り込んだエレベーターで女性社員から声をかけられたその男は青島俊作だった。青島はこの会社で営業マンとして働いていており、会社の一大プロジェクトになりうる大仕事の契約を見事取りつける。その夜、祝勝会が開かれる。その席上で青島は上司の課長の様子を伺っていた。課長に言われ、女性社員が会議室に忘れたフロッピーを取りに行くと、課長が姿を見せる。ビデオ撮影もし、その女性を暴行しようとした矢先、「やっぱり内部の人間の犯行か」といって青島が現れる。取り乱す課長。この会社では社内で連続婦女暴行事件が続いており、課長がその犯人だったのだ。青島は課長を取り押さえ、「暴行致傷の現行犯で逮捕します。」と告げる。課長は「何だ、君は。刑事みたいな口をきいて」と尋ねると、青島は懐から手帳を出し、「申し遅れました。私、湾岸署の青島です。」と名乗る。青島は1ヶ月にわたって連続婦女暴行事件を内偵捜査していたのだ。見事犯人を逮捕し、事情を知っていた部長からモスグリーンのコートを渡された青島は、笑顔で去っていくのだった。
湾岸署に戻ってきた青島は神田署長たちに捜査終了を報告する。内偵先の会社で大きな仕事を3つも取り、社長も大喜びだったそうだ。刑事課に人がいないことに疑問を持った青島は、今日が年に一回の制服支給日だということを袴田課長から聞かされる。1ヶ月ぶりに帰ってきた青島を迎える湾岸署の面々。相変わらずのん気な雰囲気の署内。そこへ袴田課長から事件発生の連絡を受ける。久しぶりの事件にやる気を見せる青島。
事件は火事で、アパートに住んでいた男がやけどなどの怪我を負った模様。放火の疑いもあるらしい。青島たちが現場へ向かうと野次馬の人だかり。放火犯は現場に戻ってくる習性があるので真下に野次馬の写真を撮るように命じる青島。現場へ立ち入ろうとする青島たちのまえに一台の車が現れる。中から降りてきたのは消防署の上官。青島たちを見るとそこで待ってろと高圧的に言う。腹のたった青島が言い返すと、その上官はこの1ヶ月で湾岸署が行った数々の失態を聞かされることになる。結局、消防署の言いなりになってしまう青島たちだった。
湾岸署では陶芸大会が開かれていて、袴田は陶芸大会でビールジョッキを作っていた。湾岸署に戻った青島は、魚住から捜査報告書を書くよう指示される。魚住は青島のいない間に係長に、そして真下は課長代理になっていた。さらに緒方は刑事講習を終え、刑事見習いとして配属された。
夜、放火殺人未遂事件の特別捜査本部が湾岸署に設置された。本庁から島津捜査一課長と新城管理官たちがやってきた。新城は青島を見ると、気味悪い笑みを浮かべていた。会議が始まり、青島たちが捜査報告しようとすると、放火犯が捕まったという報告が入る。捕まった被疑者は真下が撮影していた野次馬の写真にも映っていた。事件の早期解決に拍子抜けする青島。その後、青島は新城から裏付け捜査を命じられる。裏付け捜査は地味な仕事であり、誰もが嫌がる仕事だ。新城の年末の恨みは未だに残っていた。さらに青島は新城から室井がまた一つ上に上がったことを知らされる。青島たち警察官を裁くポストに。
翌日。捕まえた放火犯を取り調べていると相良順子という被害者の恋人から、金でたのまれて放火をしたという事実が判明する。一方、新城から裏付け捜査を命じられ、放火に使ったライターを捜索した青島は放火犯から押収したビデオを犯行に関係ないか一本一本確認しろという次の命令が下る。ビデオを調べる作業は翌朝までかかることに。疲れ果てた青島に更に新城は、被疑者の女が成田で捕まったので、連行するための運転手を命じられる。本部の決まりで女性被疑者を連行する際は女性捜査員をつけなければならない。所轄の課長クラスと女性捜査官。青島、すみれ、真下と本庁の南で成田空港へ向かう。
その頃、警察庁で池神刑事局長に組織体系の見直しに関する上申書を提出する室井。しかし、池神はその上申書に難色を示す。
成田空港で被疑者の相良純子の身柄を確保し、湾岸署へ戻る一行。しかし純子がトイレに行きたいと言い出したため、とあるレストランに立ち寄ることになる。レストランのトイレですみれは純子の体にある無数のあざを見つける。すみれは純子から聞いてほしいことがあると言われるが、純子を輸送するのが仕事だと告げる。純子から「女でしょ」と言われたすみれは、純子に個人的に困ったことがあるならいつでも相談になると言い、自分の名刺を渡し、車に戻る。本庁の南が本部に電話をしているのを待っていた青島たちは、不審な二人の男の様子を見ていた。男たちがレストランの中へ入ると、銃声が聞こえてきた。男たちはライフルを持った二人組の強盗であり、店内にいた南を人質にしていた。急いで店内に侵入した青島は強盗と同じ緑色のコートを着ていたため、従業員に羽交い絞めにあい、身動きが取れなくなる。二発目の銃声が聞こえたことから、見かねたすみれが後を真下に託し、青島たちの救援に向かう。すみれの機転でなんとか強盗犯を捕まえたが、逆に純子に逃げられるという失態を犯す。
捜査本部に戻り、本庁の南は人質に、真下は本庁からの捜査研修員という理由で責任を逃れ、被疑者逃亡は青島とすみれの二人の責任となった。最初はかばいあっていた青島とすみれだったが、やがて感情的になり、新城から捜査本部は君たちのような感情的で非理論的な捜査員の来るところではないと叱られ、立ち去るように言われてしまう。その後、室井は池神刑事局長から被疑者輸送に関わった警察官を調査するよう命じられる。
警察庁警備部警務課主席監察官として室井が湾岸署へ、青島に質疑をしたいと言ってやってくる。取調室で室井から協力を要請される青島。本庁の幹部はすみれが被疑者の女性をわざと逃走させたのではないかと疑っていたのだ。その後、すみれが室井から質疑される。室井から4年6ヶ月前に野口という男に襲われ、右手に大きな傷を負いその後も付きまとわれ、1年8ヶ月前に再び襲われ、逮捕したという話をする。青島も室井もこの事件に絡んでいた。最近のすみれの捜査活動について調査が入ったとすみれに告げる室井。すみれは女性に暴力を振るう男に過剰な反応を見せ、犯人を異常に憎み、被害者に同情する傾向があるという。逃走した相良純子は被害者となった恋人に暴力を受けていたらしい。その事実を知っていたかとすみれに尋ねる室井。すみれの脳裏にレストランのトイレで見たあの無数のあざがよみがえる。だが、すみれは室井に知らないと答える。
一方、室井が監察官として湾岸署にやってきたということで署長たちは大混乱。そして、刑事見習いだった緒方は課長からもとの職場に戻るように伝えられる。
すみれの質疑の後、青島と和久は室井からすみれを24時間監視して欲しいと頼まれる。和久は仲間の刑事を疑ったことは一度もないとその要求をつっぱねる。だが青島は室井にこの仕事は俺との約束を守るためなのかと問いただす。青島が現場でがんばり、室井が出世して上に行く。現場の刑事がいつも正しいことをできるようにしてもらうという約束。室井に協力したい青島は和久を説得する。さらに青島は自分たちですみれの容疑を晴らせばよいのだと言う。
その夜から青島と和久はすみれを尾行し監視する。不審な様子はない。家に帰宅すると、夜遅くどこかへ出かけるすみれ。純子と接触するのかと思った青島たちだったが、いきつけの喫茶店に向かっただけだった。その喫茶店で青島たちに普段見せない表情になるすみれ。青島と和久はそのすみれの表情に引っかかる。すみれが家に戻ると、緒方が巡回にやってくる。すみれから毎晩見回りに来てくれと頼まれていたのだ。
翌日。被疑者の逃走車を江東区で発見したという連絡を受ける捜査本部。すみれの自宅も江東区であり、疑いを強める新城たち。その頃、刑事課ですみれを監視していることがばれる青島たち。すみれに問い詰められる青島。室井を信じてやっていることとすみれの疑いを晴らしたいことを語る青島。緒方に家の見回りを頼んでいる理由や最近かけている電話の相手は誰なのか、さらに何か心配事があるのではと尋ねる青島。何かを言いたそうな表情のすみれだが、仲間に信用されていなければ終わりだと青島に告げる。
湾岸署に来ていた室井にすれみの監視の仕事をおりたいというが、続けろと冷たく言われる。その頃、真下と雪乃は新城から青島の動向監視を命じられる。青島が捜査本部にすみれに関する情報をあげていない疑いがあるからだ。
夜。すみれを尾行する青島を更に尾行する真下と雪乃。すみれから尾行されていることを知らされた青島は、室井に不信感を抱く。すみれが自宅に戻ったのを確認すると、青島は一人どこかへ向かう。向かった先はホストクラブ。青島がホストとしてバイトしているようだ。青島のイメージが崩れていくのにショックを受ける雪乃。
池神刑事局長から青島という所轄の刑事と理想を共有しているそうだなと言われる室井。池上が公安を使って調べたようだ。室井は池神に警察官同士の監視について現場から不満があがっていると告げると、警視庁刑事部参事官のポストに室井を推薦すると切り出され、黙ってしまう室井。さらに池神から現場の刑事との関係を絶つように命じられる。室井の理想はトップになってから考えろと言われてしまう。
湾岸署にすみれの名刺を持った女性が現れる。すみれがいないということがわかると去っていく女性。青島はその女性とぶつかる。しばらくして青島はハッとする。今ぶつかった女性は逃走中の相良純子に違いないと。署長たちにそのことを報告する青島。青島はすみれとの接点があるかどうかがはっきりするまで本店に報告するのをまってもらうよう頼む。だが、署長室の会話は新城に盗聴されていた。室井にそのことを伝える新城。それを偶然聞いていた真下は、署長室で盗聴器を発見する。真下は湾岸署に盗聴できる車があるのを発見する。青島は室井に訴えるが、裏切ったのはどっちだと冷たく言い放たれる。すみれ宛に電話が入る。青島は通信室でその話を盗聴。かかってきたのはすみれの父親から。しかし、次に入った電話は相良純子からのものだった。自首するように説得するすみれ。純子は恋人と別れたかった。毎日暴力を受けていた純子。殺さなきゃ殺される。男の暴力も立件すると約束し、夜の7時に有明コロシアムで会おうというすみれ。
電話が切れた後、青島がすみれのもとに慌てて駆けつける。室井に盗聴されている事実を告げる青島。すみれは純子は男の暴力を立件してから逮捕すると言うが、これからすみれには監視がいっぱいついて動き回れないと答える青島。せめて被疑者は自分で逮捕するという。彼女に同情していない。だが、暴力を振るった男は許せない。純子の苦しみがわかるすみれ。すみれ自身も毎日怖い思いをしているのだ。すみれを襲った野口は3年の実刑判決を受けていた。そして1年6ヶ月が経過しており、模範囚なら仮出所。再びすみれを襲いにくるのではという恐怖から、緒方に巡回を頼んでいたのだった。青島は俺が守ると約束しただろとすみれに尋ねる。青島のその言葉はうれしかったが、つらいのだ。つっぱってるが嫌になり、涙を見せるすみれ。すみれとの話を終えた青島は和久に頼みがあるという。すみれさんのためならなという和久。
すみれが出かけると、本庁からの監視が強化されていた。青島は留置場にいる放火犯と接触。相良純子のことを尋ねる青島。和久は被害にあった恋人の男・橋本のもとを訪れる。真下と雪乃はとあるファミレスに呼び出される。青島のそばにいた人たちは昨日いた面々であり、彼らは青島の情報屋だったのだ。
橋本を湾岸署に連れてくる和久。応接室へ迎え入れると、青島は橋本に純子に対する暴力を立件すると告げる。その頃、すみれのもとに室井を乗せた車が現れる。私に逮捕させてと室井に言うすみれ。何も答えず去っていく室井。
青島は橋本の暴力をひとつずつ証明していく。純子は放火した男に自分の傷を泣きながら説明したという。いつ、どこでやられたかを詳しく話していたらしい。橋本はそんなことより純子を早く捕まえろと言い出すが、「暴力に苦しんでいる女性を守るのも俺たちの仕事だ!」と橋本に言い放つ青島。情報屋の目撃証言から真下たちが橋本の暴力の裏づけがとれたと言って戻ってきた。観念したかにみえたが突然、暴れだす橋本。刑事課内でゴルフクラブを振り回し暴れる橋本を、何とか取り押さえる青島。しかしすでに時間は午後7時を回っていた。
有明コロシアムで純子を待つすみれ。そこに純子が現れる。すると上空から警視庁のヘリコプターが出現。コロシアムを無数の捜査員が取り囲む。あっという間に確保される純子。必死で訴えるすみれ。現れた新城はすみれに「所轄の役目は終わった。ご苦労」と告げる。すると「勝手に終わらせるな!」と青島は橋本を連行しながら現れる。なぜ、被害者を捕まえているのかを尋ねる新城。青島は橋本が相良純子に対する2年間での百件以上の暴行傷害を認めたと伝える。新城はそんな事件は所轄でやればいいと言い放つが、青島は純子を連れて行くなら、この男も連れて行き、平等で取り調べることを約束してくれと頼む。そんなくだらないことを捜査に持ち込むなという新城に青島は「持ち込みますよ、何と言われようが」と答える。何故だという問いに青島は「現場の刑事には感情があるからだ」と告げる。橋本を本庁に引き渡す青島。青島たちへの尾行も盗聴も室井が決めたことだという新城。室井が青島たちを本庁に売ったのだと言う。するとそこへ室井が現れる。室井は青島たちに被疑者に関する情報を上に伝えなかったことは、警察官服務規程違反に該当するため、査問委員会にかけて処分すると言い放つ。だまされ裏切られたことに激しく怒るすみれ。青島も怒りながら室井に俺たちはもう信じてやっていけないのかと問うが、室井は無言で立ち去っていく。
帰り際にすみれは青島にありがとうと告げ、刑事を辞めるという。すみれは自分の信じていることをやり通していれば思いは通じると思っていたが、警察はそれを許してくれなかったと青島に語る。だが青島は室井も警察だが、俺たちの警察もあると言う。ちょっとたよりないけれど、俺たちの思いを理解してくれる人たちがいる。俺たちの警察はちょっと好きだと告げる。青島に促され、すみれが振り返ると和久や雪乃、真下や魚住といった湾岸署の面々がいた。青島の言っていることを理解したすみれは、もう少し警察を続けてもいいかなと元気を取り戻す。にぎやかに帰っていく青島たちだった。

私見
踊る大捜査線のスペシャル第3弾。10月上旬にこのスペシャルが、そして10月末に「THE MOVIE」が公開されることになります。1998年6月に劇場版がクランクイン。2ヵ月後の8月に秋の犯罪撲滅スペシャルを撮影するという、出演者にとってはハードなスケジュールだった模様。織田裕二が後に「もうあんなきつい撮影は二度としたくない」と語っていたほど、大変だったようです。
このスペシャルのオープニングは営業マンとして働く青島から始まります。最初見た時は青島は一体、なぜ営業マンをやっているんだと疑問に思いましたが、これが内偵捜査であったということがわかり、なかなかおもしろかったです。青島はサラリーマン時代、2年連続トップの成績であった優秀な営業マンであったので、こんな感じの営業マンだったのではと視聴者に思わせるサービス的シーンなのかもしれません。
制服支給日に湾岸署に戻ってくる青島。青島にとっては初めての湾岸署での制服支給日でしょう。なぜなら、1997年10月は杉並北署に飛ばされていたからです。そんな支給会場にまたまた黒いめがねをかけた警察官がいます。この男はTVシリーズの第3話で手錠をかけられた青島を発見した男です。この男については「THE MOVIE」を見れば、すべてわかります。
湾岸署では久しぶりに特捜本部が設置される事件。新城は青島を見て薄気味悪い笑みを見せます。歳末特別警戒スペシャルの恨みが未だに残っている模様です。この後、青島は新城からねっちこい仕打ちを受けます。放火犯の自宅から押収した大量のビデオテープを一本一本確認する作業で、青島や緒方は疲れ果てています。「お袋がテレビは1日2時間までよっていってたっけなあ。」なんてことまで漏らす青島をみかねた雪乃が手伝いを申し出ます。その後、3人とも疲れ果てるのですが、魚住がエロビデオの存在をほのめかすと、やる気を失っていた青島や緒方が元気を取り戻すシーンは個人的に好きなシーンです。その時の雪乃の演技もよいです。また、「東京ラブストーリー」を見るシーンもあり、青島がカンチについて言及するシーンも興味深い。
このスペシャルは結構ゲストが多いかと思います。今では脚本家で有名になった宮藤官九郎が放火犯役で出演。後にクドカン脚本、織田裕二主演の「ロケット・ボーイ」というドラマが作られることになります。今は女優を引退し、俳優の柏原崇と結婚した畑野浩子が内偵先の女性社員として、声優としてもおなじみの大塚周夫が銀行幹部役でそれぞれオープニングに登場。第2話で男の髪の毛を切った佐々木典子役の篠原涼子、第6話で張り込み先のアパートに住んでいた真行寺のおばちゃん役の石井トミコ、最終話で青島が犯人の安西と拳銃発砲し合ったイメクラ店長役の武野功雄が青島の情報屋としてそれぞれ再登場しています。他に強盗役でデビット伊東と定岡正二が、消防署の上官役で萩原流行が出演。いかりや長助と駅でやり取りする駅員役で高木ブーが出演。また、踊る大捜査線はそこそこ有名な俳優をメインとなる事件の犯人役でキャスティングすることは少ないですが、大塚寧々がこのスペシャルでは青島・すみれと室井の関係を壊すきっかけを作る役として出演しています。
室井が監察官というポジションにあがったために、青島たちと対立する冷酷な男に戻ってしまっています。このスペシャルはスペシャルとして完結していますが、青島と室井の関係は修復されないまま終わっています。この後、どうなったのかが「THE MOVIE」で描かれることになり、秋の犯罪撲滅スペシャルは劇場版とセットでみてはじめて完結する作品のようです。
前半は内偵捜査などおもしろいのですが、後半は結構重苦しい感じもします。今までのスペシャルの中では今ひとつな作品だと思います。また、踊る大捜査線の本編の演出としては現在のところ澤田鎌作の最後の作品となっています。
なお、袴田課長のビールジョッキは、青島、真下、和久、魚住、暴力犯係の面々が壊しています。ただ、最初に壊したのは青島です。湾岸署内での乱闘でジョッキは壊れるのですが、その時のうれしそうな青島たちの顔も見逃せません(笑)。


【登場人物たちの名台詞】
暴力に苦しんでいる女性を守るのも俺たちの仕事だ!」(青島)
自分の行った暴行行為を認めようとしない男に言った時のセリフ。もともと被害者救済という気持ちを持っていた青島であったが、事前にすみれの苦しみも理解していたので、余計に感情がこもったセリフになっている。

俺は警察官を40年。そのうち刑事を30年。人生のほとんどを人を疑ってすごしてきた。だが、一度だって仲間の刑事を疑ったことはない。一緒に命を張ってる戦友だからだ」(和久)
すみれの動向監視を命じられた和久が、室井に言ったセリフ。仲間の刑事を信頼しているからこそ、いろいろな事件で協力し、助け合いながら仕事ができる。そんな仲間を裏切る行為は、すみれを含めた刑事たちにも失礼なことであり、自分自身がその行為を行うことは許せないという思いが含まれていると思う。しかし、青島の説得で、あくまでもすみれの嫌疑を晴らすために監視することになる。

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踊る大捜査線 | 22:45:30 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#20 登場人物を振り返る④
トリビアの泉にて「警護官 内田晋三」が公開されましたが、久しぶりにこのコーナーを。
劇場版公開前に放送された「秋の犯罪撲滅スペシャル」の主要登場人物を振り返ります。


<秋の犯罪撲滅スペシャルの主要登場人物>
青島俊作(織田裕二)
階級:巡査部長
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係。
一ヶ月の内偵捜査後に放火殺人未遂事件を担当。しかし、護送中に被疑者に逃亡されてしまう。
監察官の室井からすみれの動向監視を命じられる。

室井慎次(柳葉敏郎)
階級:警視正
警察庁警備部警務課主席監察官。
上司から放火殺人未遂事件に関わった湾岸署の刑事たちを調査するように命じられる。

恩田すみれ(深津絵里)
階級:巡査部長
警視庁湾岸警察署刑事課盗犯係。
強行犯係からの応援で被疑者護送の仕事を手伝うが、逃走されてしまう。
本庁から被疑者をわざと逃走させたのではないかと疑われ、青島たちに動向監視される。

和久平八郎(いかりや長介)
湾岸署指導員。
青島と共に室井からすみれの動向監視を命じられる。
現場の刑事を困らせるようなことをするなと室井に苦言を呈す。

柏木雪乃(水野美紀)
階級:巡査
警視庁湾岸警察署交通課。
真下と共に青島の尾行を命じられることになる。

真下正義(ユースケ・サンタマリア)
階級:警部
警視庁湾岸警察署刑事課・課長代理。
父親のコネで出世。放火殺人未遂事件の被疑者を逃亡させるきっかけを作った張本人である。

魚住二郎(佐戸井けん太)
階級:警部補
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係・係長。
青島が内偵中に係長に復帰。

中西修(小林すすむ)
階級:警部補
警視庁湾岸警察署刑事課盗犯係・係長。

袴田健吾(小野武彦)
階級:警部
警視庁湾岸警察署刑事課・課長。
陶芸大会で作ったビールジョッキを青島たちに壊されるが、本人はそのことを知らない。

神田署長(北村総一朗)
階級:警視正
警視庁湾岸警察署・署長。監察官の室井が現れて、大慌てになる。

秋山副署長(斉藤暁)
階級:警視
警視庁湾岸警察署・副署長。妻の駐車違反を揉み消したりしていた。

緒方薫(甲本雅裕)
警視庁湾岸警察署の警官。森下とはライバル。課長への贈り物が功を奏して、刑事見習いになる。

森下孝治(遠山俊也)
警視庁湾岸警察署の警官。緒方とはライバル。

山下圭子(星野友香)
警視庁湾岸警察署交通課勤務の婦警。

渡辺葉子(星川なぎね)
警視庁湾岸警察署の婦警。

吉川妙子(児玉多恵子)
警視庁湾岸警察署の婦警。

新城賢太郎(筧利夫)
階級:警視
警視庁刑事部捜査一課管理官。室井の後任。
歳末の恨みが残っているようで、青島をこき使う。

島津捜査一課長(浜田晃)
階級:警視正
警視庁刑事部捜査一課・課長。


踊る大捜査線 | 22:41:43 | Trackback(1) | Comments(0)
「踊る」の世界#19 初夏SPを見直す
「番外編 湾岸署婦警物語・初夏の交通安全スペシャル」
(1998年6月19日 午後9時~午後10時52分 放送)
原案:君塚良一 脚本:尾崎将也 演出:本広克行 視聴率:24.9%
<ゲスト>
片岡(本宮泰風)、寿司屋のオヤジ(六平直政)、女性教師・美香(原沙知絵)
吉田のおばあちゃん(原ひさ子)、岸本婦警(畠山明子)、交通課課長(田山涼成)
夏美の父・篠原(谷啓)


ストーリーネタバレを含みます)
警察学校を卒業した篠原夏美は、湾岸警察署の交通課配属となった。署長室で説明を受けていた夏美をはじめとする婦警たちの前に、ベテラン婦警・桑野冴子が現れる。桑野は産休中の岸本婦警の代わりに補充としてやってきた婦警だったが、署長をはじめとした湾岸署員は桑野に逆らえない毎日。
交通課で課長から紹介される夏美。新人指導を雪乃に命じると、後輩ができて喜ぶ雪乃。しかし、若い婦警同士では馴れ合いになってしまうということから夏美の指導員に桑野がなり、厳しい教育を受けることになる。
早速、交通違反の取り締まりに出かけるため、ミニパトのある地下駐車場へ向かう桑野と夏美。駐車場では湾岸署指導員・和久平八郎と中西盗犯係長が、署内の懇親会用のビールを勝手に飲んだ罪でミニパトの掃除を桑野に命じられていた。あの和久でも桑野に逆らえない状況だった。桑野から交通違反の取り締まり方法の指導を受けるが、仕事中にパトカーで車酔いしてしまう。近くの交番で昼食を取っていた夏美と桑野は、管内で殺人事件が発生したことを知る。
湾岸署に特別捜査本部が立つことになり、その準備をする桑野たち交通課の婦警。捜査本部の手伝いができると喜んだ夏美だったが、実際は捜査員たちの食事作りといった雑用だった。
捜査本部では、被害者は拳銃で頭を打ち抜かれており、使われた拳銃から推測して犯行はプロの殺し屋の可能性が高いと断定する。
捜査員の食事支給で福神漬けを渡していた夏美の前に、盗犯係の恩田すみれが現れる。女性刑事を発見した夏美は興味津々。すみれからどうすれば刑事になれるのかを聞く夏美。肌荒れしたり、目つきが悪くなったりするから勧められないが、退屈はしないと答える。夏美は更にすみれに「青島さんっていう人は?」と聞くと、青島は今、ロサンゼルスに研修出張中で、人手が足りないため、すみれまで殺人の捜査に借り出されている状態だと話す。そこへ強行犯係長の真下正義と係長代理の魚住二郎も現れる。魚住はなぜ、夏美が青島のことを知っているのかたずねると、夏美の父親が杉並北署で青島と一緒に仕事をしたことがあり、ちょくちょく青島の話を聞かされていたと語る。そこへ桑野が現れて、青島のような刑事にあこがれてはダメだと注意する。青島はルール無視して勝手ばっかりする男。桑野の見立てでは1年以内に殉職するだろうという。あこがれるなら本庁の室井慎次警視正にしなさいといわれる夏美だった。帰宅した夏美は、少し疲れ気味。あと9時間後にはまた桑野の顔を見ないといけないと思うと憂鬱な気持ちになってしまう夏美。
翌日、車をレッカー移動する桑野と夏美。そこへ緒方薫が必死の形相でやってくる。レッカーした車は本店が使用していた車だったのだ。しかし、桑野は違反は違反だと言って取り合わない。桑野と緒方が言い合っている最中、対向車線で女性が衝突事故を起こす。慌てて駆けつける桑野と夏美。女性は大丈夫だと答える。しかし、夏美はその女性は裸足で車に乗っていたことに何かひっかかった。
湾岸署に戻り、桑野にあの女性のことについて聞く夏美。桑野は犯罪には関係ないと言う。しかし、夏美は犯罪に関係なかったら、ほっといていいのかと問い返す。だが、桑野から民事不介入を出され、渋々引き下がる。そこへ刑事課の袴田課長がレッカーの件をなしにしろと言ってくるが、桑野は取り合わない。本店に請求できないので、袴田は自腹でレッカー代を払っていくのだった。
その夜、署内の近くの寿司屋で夏美の歓迎会が開かれる。酔っぱらった交通課課長と寿司屋のオヤジがもめていると、娘の美香がやってくる。美香は海峰小学校で教師をやっているのだ。雪乃たちに交通安全のことをお願いする美香。
翌日、海峰小学校で交通安全が行われる。新人の夏美はピーポー君役。交通安全終了後、慣れない仕事に少し疲れる夏美のもとに美香がやってくる。今日のお礼を言った後、「青島さんは元気ですか?」と尋ねてくる美香。青島が去年、仕事のルールを破ってまで犯人を捕まえてくれたのがうれしく、その時から好意を持っていたのだ。夏美に警察官はやっぱり職場結婚なのかと聞くと、途中ではずかしくなったのか、照れながら去っていった。すると、腕章が欲しいという小学生の男の子が現れる。彼は将来、おまわりさんになりたいのだという。最初は悩む夏美だったが、独断で腕章を小学生にあげるのだった。
夜、飲酒検問をする夏美。そこでTVレポーターをやっている友達の綾波麗(あやなみうらら)と再会する。その綾波から違反切符をもみ消して欲しいと言われるが、警官として説教する夏美。しかし、逆に嫌味を言われてしまう。その頃、近くで車が猛スピードで走っていくのを見かけた夏美は、ミニパトで追いかけようとするが、桑野に止められてしまう。湾岸署では以前、婦警が追尾してけがをしており、それ以来、男性警察官がいるときは男性が追尾することに決まっていたのだ。なんだか納得がいかない夏美。
仕事を終えた夏美は仕事の愚痴を言いながら、飲み屋で酔っ払う。そこで目つきの鋭い男と目線があった夏美は、その男に絡み始める。嫌がる男に、お互いの仕事を当てっこしようと言い出す夏美。男は夏美を「OL」だと言う。はずれだと夏美に言われた男は、逆に自分はどんな仕事をしているように見えるかを尋ねる。酔っぱらいながら考えた後、「プロの殺し屋?」という夏美に、突然、顔色を変える男。すると男は夏美の勘定も一緒に払い、逃げるように立ち去ろうとする。しかし、夏美はその男に自分は警察官で、おごってもらう道理はないと金を返す。その男は夏美に「似合わないな」と言う。聞き捨てならなかった夏美が問い返すと、「あんまり楽しそうじゃないから。」と言われてしまう。
翌朝。腕章が一つ足りないことに不審がる桑野。やばいなあという顔をする夏美。その時、交通課長のもとに捜査本部から夏美の件で連絡が入る。呼び出された夏美は、本庁の新城管理官から警察官としてあるまじき行為はしていないかと尋ねられる。夏美は謝りながら、腕章を小学生にあげたことを告げる。しかし、署長たちは何のことを言っているのかと訝しがる。夏美は管理官が腕章の管理をする人だと思っていたのだった。新城は、ある写真を夏美に見せる。それは昨日の夜、目つきの鋭い男と自分が写ったツーショット写真だった。この男が管内で起きた殺人事件の重要参考人だったのだ。余計なことを言わなかったかを聞かれる夏美は、「逮捕しちゃうぞ!」といってしまったことを告げる。
交通課に戻ると、腕章のことが桑野にばれてしまう。怒られる夏美。しかし、夏美はあの小学生に腕章をあげたことがそんなに悪いことなのかと逆に反論する。将来、警察官になりたいという男の子に腕章をあげることにより、困っている人たちを助けてくれるかもしれないのではと言い返す。が桑野はそれならばなくなった時点で何故そう言わなかったのかと切り返され、後から言ってはただの言い訳だと言い返される。
駐車違反の罰金で違反者ともめていた夏美は、あることを思い出す。夏美は緒方と森下に、あの目つきの悪い男が財布を開けたときにプリンスホテルのカードキーを所持していたことを伝える。
その情報を聞いた二人は、犯人を捕まえれば刑事になれるかもと俄然、やる気を出し始める。駐車違反取り締まりから帰ってきた夏美は相変わらず、桑野に怒られっぱなし。そこへ緒方と森下が手錠を持ったまま帰ったことを知る夏美。
夜。緒方と森下はプリンスホテルで逮捕の機会をうかがっていると、真下と魚住に取り押さえられ、事なきを得る。
翌日。緒方と森下は上司からこっぴどく怒られた模様。桑野は組織の中でルールを無視していいことは何もないと言う。夏美はルールが間違っていることもあるのではと聞き返すと、あるかもねと答える桑野。しかし、ルールはルールだという。
夏美と桑野は、あるマンションから大音量の音楽が流れっぱなしだという通報を受ける。夏美はそこで以前、女性が衝突事故を起こした車を見つける。夏美は桑野にそのことを伝えるが、住民間の問題にこれ以上口出しもできないし、不動産屋が合鍵を持ってやって来るというので帰ると言う。しかし、何かを感じた夏美はベランダから室内に侵入。すると浴室で手首を切って倒れているあの女性を発見する。救急車などがマンションに集まり、野次馬と車の整理を命じられる夏美だが、あのまま放ったらかしにしていたら、あの女性は死んでいたかもしれないと怒りを露にするが、桑野はそれはあくまで結果論だと言い返す。夏美は桑野に「自分が間違っていることは認めないんですか?」と尋ねると「ルールを無視して結果がよくても、無意味なのよ。」と言い張る。「あなたが正しい警察官なら、私、警察官を辞めます。」と夏美は桑野に言い放つ。二人の間に確執がうまれてしまった瞬間だった。その夜、桑野との衝突でストレスがたまっていた夏美は、自分が正しいかは仕事で答えを見つけるしかないと父親に言われる。
翌朝。殺人事件の被疑者の張り込みを続けている真下とすみれ。交通課には桑野は体調が悪いから遅れるという連絡が入る。喜ぶ交通課の面々。夏美は雪乃とパトロールに向かうことになった。雪乃に桑野のと昨日の出来事を相談する。「どこまでが警察の職務か?」という難しい問題。雪乃は夏美が青島に少し似ているかもと話す。青島は組織の壁にぶつかり、苦しんでいる。いつも自分のポリシーを信じて、行動している。だから失敗しても、後悔はしていない。雪乃も青島のような信念で行動できたらと思うのだが、なかなか実行できないと語る。
その頃、桑野は手首を切った女性が入院している病院を訪れていた。夫婦仲が悪くなったと聞いていたが、妻の手をとる夫の様子をみて安心し、花束を置いて去っていった。
パトロール途中で、雪乃はおばあさんから道を聞かれるが、どうも把握できていないようで、職務を逸脱しておばあちゃんを案内する。それを見て少し笑顔を見せる夏美。
捜査本部に被疑者が発砲したという連絡が入る。銃撃を受けたのは真下たちの車だった。ミニパトで雪乃の帰りを待っていた夏美の前を、スピード違反したスポーツカーが通り過ぎる。夏美は単独でそのスポーツカーを追いかける。無線でそのことを連絡すると、受けたのは桑野だった。一瞬、ためらう夏美だが、車種とナンバーを伝えると捜査本部はその車こそ殺人犯が乗っている車だと断定する。交通課課長は夏美に止まるように指示。しかし、夏美はすでにそのスポーツカーを見失ってしまっていた。桑野は夏美に追尾を続けるように課長に頼む。署長たちが夏美に何かあってもと躊躇するが「婦警はお飾りじゃない!!」と一喝する。
桑野は夏美に追尾を命じ、指示通りにミニパトを走らせる夏美。新城が無線室にやってくる。被疑者と同じ道を追うべきだと主張し、指揮権を渡せという。しかし、桑野は新城に「警視庁で交通課勤務20年と7ヶ月。都内の道路は大動脈から毛細血管まで全部この頭に入っている!」と言い放つ。「責任は取ってもらうぞ。」という新城に、桑野は「室井さんより器が小さいねえ。」と呟くと、顔色を変える新城だった。
桑野の指示通りに走っていた夏美は、犯人の車を発見する。夏美にその車は凶悪犯であり、銃を所持しているため、追いかけるだけでよいと伝える。無線室にいる面々は一安心。かと思いきや交通課課長が突然、慌てだす。犯人が走っている湾岸8号線は今日、工事のため、全面車両通行止めだった。そのため、夏美のミニパトと犯人の車はお互いに鉢合わせの形となってしまう。他の捜査員のパトカーは別のところにあり、夏美しか犯人を食い止められなかった。猛スピードで突進してくる犯人を迎え撃つ夏美。その結果、犯人はフェンスに激突。夏美が車に近寄ると、運転席にいたのはバーにいた目つきの悪い男だった。
無事、犯人を逮捕し、署長室で表彰を受ける夏美。女青島の誕生かと不安がる副署長たち。交通課に戻ると産休から復帰した岸本婦警がいた。桑野はもといた勝鬨署に戻ることになったのだ。何の挨拶もない桑野を追いかける夏美。桑野は警察は昔も今も男社会。自分自身を見失わないためにルールを第一に考えてきた。それが正しいと思って。やり方は人それぞれでいいのかもしれない。あなたと私は違うんだからと話す。すると夏美は「いえ、違いません。同じ警察官です。」と告げる。桑野は夏美に敬礼をすると、夏美も同じく敬礼を返す。笑顔で去っていく桑野を見続ける夏美。厳しかった桑野との別れだった。
湾岸署へ戻った夏美の前に、モスグリーンのコートを羽織った男が現れる。夏美が誰なのかを問いただすと、その男は「きみ、新人?」と聞いてくる。すると、雪乃が「青島さん。」と声をかける。交通課の婦警たちも出迎える。夏美が青島と初めてあった瞬間だった。署長たちが現れると、青島は駆け寄り、「青島巡査部長、只今ロサンゼルス研修出張より戻ってまいりました。」と伝える。署長たちとのトンチンカンな問答の後、袴田課長から会社内婦女暴行事件の内偵を命じられる。なんだか軽そうな青島を見て、どこが自分と似ているのかを雪乃に尋ねると、「そのうち、わかるわよ。」と笑いながら答える。先輩たちと共にパトロールに出かける夏美だった。

私見
踊る大捜査線のスペシャル第2弾は、湾岸署に配属された新人婦警の視点から見た番外編。内田有紀と渡辺えり子をゲスト主役に迎えた作品。このスペシャルは金曜エンタテイメント枠で放送されました。女版青島ともいうべき巡査・篠原夏美が厳しいベテラン婦警・桑野から指導を受けたり、対立したりするストーリー。
オープニングの拳銃発砲訓練に登場する教官は、シリーズ第1話で青島に模擬取り調べを受けた人です。また、本編に入るまでの演出も第1話と同じような演出が施されています。顔出しオープニングも番外編バージョンであり、シリーズ通してすべての顔出しオープニングに登場するのは柏木雪乃だけとなります。
この番外編では歳末特別警戒スペシャルで登場した小学校の教師、寿司屋のオヤジ、綾波麗(あやなみうらら)などが再登場します。さらに青島が杉並北署にいた時代に捜査資料室長として登場した谷啓演じる篠原も登場。この篠原の娘こそが番外編の主役、夏美です。また、道に迷ったおばあさんとして、吉田のおばあちゃんもちゃっかり登場しています。雪乃が道案内することになるが、このおばあさんがあのお守りをくれた人物であるということはおそらく知らないと思われます。
織田裕二をはじめとしたレギュラー陣が脇役扱いとなっています。まず、和久は中西とミニパト掃除をしているシーンで登場。その後、居酒屋付近で和久は再登場しますが、声はいかりや長介本人のようだが、後ろ姿しか写っておらず、明らかに別人かと思われます。他に桑野から憧れられた室井は、くしゃみをするシーンという数十秒の登場のみだけです。すみれ、真下、魚住などはちょっとずつの出演です。そして、シリーズの主人公青島は、ロサンゼルスに研修出張中という設定で、エンディング付近でやっと登場します。「俺のいない間、この街の平和は保たれていたかい~。」という青島っぽくないセリフは、このスペシャル前にやっていたドラマ「恋はあせらず」の主人公のキャラが少し混じっているとか。ただ、夏美には「は?」と言われているため、肩透かしを食らっています。青島が帰ってきてからの署長たちのボケあいは相変わらずです。そして、袴田課長から内偵捜査を命じられることになるが、この内偵が次のスペシャルにつながることになります。
夏美や桑野にそれぞれ信じる信念みたいなものがあり、番外編ではあるが、踊る大捜査線の世界をきちんと受け継いでいるかと感じました。


【登場人物たちの名台詞】
警視庁で交通課勤務20年と7ヶ月。都内の道路は大動脈から毛細血管まで全部この頭に入っている!」(桑野)
指揮権を渡せという新城に対し、桑野が発したセリフ。このセリフで新城はだまってしまう。また、他の婦警から「かっこいい」という賞賛も受ける。


踊る大捜査線 | 23:06:45 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#18 登場人物を振り返る③
内田有紀女優業復帰記念ではありませんが、久しぶりにこのコーナーを。
今回は踊る大捜査線の番外編である「湾岸署婦警物語・初夏の交通安全スペシャル」の主要登場人物を振り返ります。


<初夏の交通安全スペシャルの主要登場人物>
篠原夏美(内田有紀)
階級:巡査
警視庁湾岸警察署交通課に配属。
青島が杉並北署時代に一緒だった篠原資料室長の娘。
刑事になるのが夢。拳銃の腕前はいまいち。
ベテラン婦警である桑野巡査部長から厳しい教育を受ける。

桑野冴子(渡辺えり子)
階級:巡査部長
交通課の岸本婦警が産休のため、その間の補充要員として勝鬨署から移ってきた。
交通課勤務20年7ヶ月のベテラン。ルールを第一に考え、他の刑事・警官から恐れられている。
青島のようなルールを無視する警官を嫌い、室井のような警察官が好きなようである。
夏美を厳しく指導するが、自分のやり方が正しいという信念で働いている。


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青島俊作(織田裕二)
階級:巡査部長
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係。ロサンゼルスに研修出張中のため、不在。

室井慎次(柳葉敏郎)
階級:警視正
桑野から噂をされ、くしゃみをする。

恩田すみれ(深津絵里)
階級:巡査部長
警視庁湾岸警察署刑事課盗犯係の刑事。
青島が研修中のため、殺人事件の捜査をすることに。

和久平八郎(いかりや長介)
湾岸署指導員。
懇親会用のビールを勝手に飲んだ窃盗罪で、桑野からミニパト掃除を命じられる。

柏木雪乃(水野美紀)
階級:巡査
警視庁湾岸警察署交通課の婦警。夏美が入ってきたことにより、自分に後輩ができて喜ぶ。
夏美に青島のすごさを語ったりする。

真下正義(ユースケ・サンタマリア)
階級:警部
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係・係長。
すみれと張り込みで一晩過ごす。

魚住二郎(佐戸井けん太)
階級:警部補
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係・係長代理。
真下に揺さぶりをかけて、少し喜ぶ。

中西修(小林すすむ)
階級:警部補
警視庁湾岸警察署刑事課盗犯係・係長。和久と共にミニパト掃除を命じられる。

袴田健吾(小野武彦)
階級:警部
警視庁湾岸警察署刑事課・課長。新人婦警が刑事課に配属されないことにがっかりする。

神田署長(北村総一朗)
警視庁湾岸警察署・署長。桑野に圧倒される。

秋山副署長(斉藤暁)
警視庁湾岸警察署・副署長。真っ当な考えは持っているようだ。

緒方薫(甲本雅裕)
警視庁湾岸警察署の警官。森下とはライバル。
刑事になりたいために凶悪犯を逮捕しにいこうとする。
本店の車を桑野にレッカーされるという失敗をしてしまい、怒られる。

森下孝治(遠山俊也)
警視庁湾岸警察署の警官。緒方とはライバル。
緒方と共に凶悪犯を逮捕しにいこうとする。

山下圭子(星野友香)
警視庁湾岸警察署交通課勤務の婦警。

渡辺葉子(星川なぎね)
警視庁湾岸警察署の婦警。

吉川妙子(児玉多恵子)
警視庁湾岸警察署の婦警。

新城賢太郎(筧利夫)
警視庁刑事部捜査一課管理官。室井の後任。
桑野と捜査方針でぶつかり、「室井より器が小さい」と言われる。

踊る大捜査線 | 22:01:53 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#17 歳末SPを見直す
「歳末特別警戒スペシャル」(1997年12月30日 午後9時~午後11時18分 放送)
脚本:君塚良一 演出:本広克行 視聴率:25.4%
<ゲスト>
鏡恭一(稲垣吾郎)、銀行強盗(古田新太)、匿名希望の少女(広末涼子)
警察庁警備局長(津嘉山正種)、警視庁刑事部長(西岡徳馬)、SAT隊長(高杉亘)
小学生(森廉)、寿司屋のオヤジ(六平直政)、女性教師(原沙知絵)
藍原(伊藤英明)、孫娘(仲間由紀恵)、篠原(谷啓)
内田晋三(高橋克実)、中野(野仲功)


ストーリーネタバレを含みます)
1997年12月29日。歳末特別警戒で慌しい湾岸警察署。恩田すみれと真下正義はそれぞれ事件に追われている忙しい日々。
オーストリア大統領夫人の警備を行う室井慎次警備課長。一人の少女が夫人に花を渡したいと申し出るが、警官たちに断られる。諦めていたときに一人の警官が「きれいだね。」といって、目配せをし、少女が夫人に花を渡せるように計らう。人ごみから飛び出してきた少女に警備していた警察官たちは慌てるが、事なきを得る。その後、怒られている警官を見て、室井は驚く。それは青島俊作だったからだ。約束では半年後に湾岸署に戻るはずの青島が、未だに警官として杉並北署で働いていたことに不信感を募らせる。室井は警察庁に戻ると早速、青島が湾岸署に戻れるように調整する。
湾岸署では署長たちが忘年会の準備を始めていた。刑事課も以前と少し変化していた。山下は刑事見習いとなり、真下は強行犯の係長、魚住は強行犯係長代理になっていた。
仕事に追われているすみれのもとには、年末に留置所ですごしたい老人たちが、微罪で自首してくる。次々と仕事が舞い込み、すみれは「青島君がいてくれたらな・・・」とつぶやくのだった。
一方、青島はオーストリア大統領夫人警備問題の責任で内勤にまわされ、地下資料室で前歴者リストをデータベースに移す作業をしていた。資料室長の篠原は、何をしているのか疑問に思いながらも青島に協力をしていた。そこへ室井の部下だと名乗る警備局の人間が現れる。
警官になった柏木雪乃は湾岸署で研修中だった。真下が雪乃をデートに誘っている最中に、定年退職した和久平八郎が久しぶりに湾岸署にやってくる。微罪で自首してきた老人たちを、勝鬨署で世話になるように指示する。その手際を見て感心する真下。帰ろうとする和久を引き止める刑事課の面々。そして課長から和久に若手警官の指導を行う「指導員」の話が舞い込む。
そこへ銀行強盗が管内に現れたという知らせが入り、強行犯係は出動する。現場では警備員を人質にとる銀行強盗。本店がすでにやってきていて、相変わらず邪険に扱われる湾岸署。帰ろうとする真下たちの前に、モスグリーンのアーミーコートを着た一人の男がやってくる。青島だった。犯人と交渉中に青島が人質になり、そこへ和久がやってくる。しかし、二人の連係プレイで見事犯人を確保する。事件解決後、和久との久しぶりの再会に喜ぶ青島だった。
湾岸署の刑事課に青島宛の宅配便が届く。訝しがる署長たち。そこへ副署長があわてて署長の下へやってくる。
「あの問題児が帰ってきます!!」
湾岸署に青島が戻ってきたことに喜ぶすみれと真下。和久も指導員の仕事を引き受けることを決める。一方、湾岸署の課長たちは、青島をどこへ配属させるかでもめていた。誰も引き受けたがらない課長たち。結局は、交通課に配属が決定する。
1997年12月30日。青島が出勤すると、刑事見習いだった山下が内勤に戻っていた。「じゃ、やっぱ俺、刑事課だ。」と喜ぶ青島。しかし、袴田刑事課長は、出勤した青島に交通課へ配属となったことを告げる。納得いかない青島。署長たちは、朝から昨日中止になってしまった忘年会の準備に追われていた。
交通課配属となり、駐車違反の取り締まりを雪乃としていた青島は、パトカーに乗って走っていく真下たちを発見して、ミニパトで追いかけてしまう。現場の小学校へやってきて、待ち構える和久に怒られる青島。校庭で生徒たちの卒業作品が男に壊され、それをとめようとした女性教諭がナイフで切られるという事件が発生していた。和久たちが事情聴取をしていると、別の場所で殺人事件が発生したという報告が入る。真下と和久は緒方に後を任せて、殺人事件の捜査に行ってしまう。青島も緒方から交通課の仕事に戻った方がよいといわれる。しかし、子供たちの悲しげな顔を見て、我慢できなくなった青島は、事情聴取を続ける。「犯人は俺が必ず捕まえる」と子供たちに約束する青島。
和久と真下は、現場で殺人事件の被害者の孫娘を湾岸署へ連れて帰るように指示される。湾岸署に特別捜査本部設置が決定。忘年会の準備が昨日に続いて今日も中止となり、怒る寿司屋のオヤジ。被害者の孫娘は事件のショックで言葉を話せなくなっていた。和久は真下に同じ経験をした雪乃を連れてくるように頼む。
一方、青島は女性教師と一緒に犯人を調べていた。手がかりは小学校の卒業生であること。膨大な量に見当がつかない青島は、杉並北署の篠原に引き継いでもらっていたデータベースと照合してもらうように頼む。女性教師は大きい事件があったのに、青島に迷惑をかけていることをわびる。すると青島は、「事件に大きいとか、小さいとか、そういうのありませんから。」と話す。女性教師は笑顔になり、青島に「お寿司好きですか?」と尋ねる。きょとんとする青島だった。湾岸署に戻ってくると、青島はミニパトの件で怒られてしまい、警務課へ回される。
夜。湾岸署に本店の捜査員たちがやってくる。特別捜査本部に島津捜査一課長と、新しい管理官・新城賢太郎がやってくる。警務課で捜査員たちの資料配りの仕事をしていた青島は、室井とは違った冷徹な印象を受ける。
青島は仕事の合間に、今朝の小学校の事件の被疑者を調べていた。そこへ和久がやってきて、青島は和久から無駄だと思われたことが、結果的には無駄ではなかったというエピソードを聞かされる。その話を聞き、何かを感じる青島。その後、さぼっていることがばれた青島は警務課から生活安全課に回されてしまう。
すみれは、被害者の孫娘から犯人の特徴を聞き出し、似顔絵を作成する。雪乃のケアで孫娘は話せるようになったからだ。刑事課に新城がやってくる。青島という優秀な刑事がいるというのを室井から聞いていると話す。。驚くすみれや真下だったが、「田舎のサルがいっているということは使えないということだ。」とはき捨てるように言う。新城は室井が本庁と所轄の垣根を取っ払おうとしていることに迷惑していたのだ。そんなことを言われているのを知らない室井は、警察庁で明治神宮の警備の打ち合わせをしていた。
生活安全課に回された青島は、サングラスをかけた革ジャンの男を取調べする。やる気がでない青島は、男に帰ってもよいと告げる。次に連れてこられたかつあげ少女が男と入れ違いになるときに「鏡くんだ」と声をかけるが、何の反応も示さないまま立ち去っていく。少女を取り調べていた青島は、しばらくしてハッとする。今朝の小学校の事件の容疑者候補として探していた男の名前が「鏡恭一」だったからだ。別室で青島は鏡の取調べを始める。鏡はナイフを所持していた。傷害容疑で緊急逮捕し、袴田に報告しにいくが、勝手なことをするなと逆に怒られてしまう。落ち込む青島にコーヒーを差し入れするすみれ。クリスマスに犯人と格闘して、すみれの腕時計の調子が悪くなったことを知った青島は、趣味で集めている腕時計を貸そうかと言うと、すみれに照れながら「いいよ。」と断られる。次はどの課へ回されるのか、憂鬱な青島。
1997年12月31日。盗犯係がスリの一斉検挙で大量の被疑者を刑事課に連れてきた。青島は小学校へ行き、犯人を捕まえたことを生徒たちに話すと喜び、お礼を述べる。帰る青島に敬礼で見送る生徒たち。青島も敬礼をして立ち去っていくのだった。
生活安全課から地域課へ回された青島は、ピーポ君に扮して歳末特別警戒のキャンペーンの仕事をする。その頃、湾岸署へ室井がやってくる。今回の事件に役立つかもしれないナイフの資料を持ってきたのだ。しかし、新城から青島の様子を見にきたのかと言われ、捜査員に加えていないと話す。室井は新城に「青島はとてつもない信念をもった男だ。俺たちキャリアの傲慢を打ち抜くぞ」と告げるのだった。
帰り際、青島のアーミーコートを持つピーポ君を見つける室井。なぜ、刑事課にいないのかと尋ねられるが、「無駄なことも必要なんです。」と力説する。室井は青島に事件捜査の現場にいてほしいと願っている。また、青島自身も刑事課に戻りたいと思っていた。
ごったがえす刑事課に三度、寿司屋のオヤジがやってきて、忘年会の準備を開始する。真下は昨晩、青島が捕まえた鏡恭一の取調べを行っていた。行き詰る取調べに休憩を取る真下。鏡のサングラス下の目つきが微妙に変化する。
すみれのもとに藍原という男が尋ねてくる。すみれが最近知り合った年下の彼だった。すみれは藍原に刑事とは名乗らず、スチュワーデスとうそをついていた。紹介してくれた知人からすみれの職場を聞き出し、クリスマスプレゼントの時計を渡しに来たのだった。
湾岸所管内で人身事故を起こしたドライバーの車の中から大量のナイフが発見される。新城は室井の持ってきたリストと照合すると、名前が一致する。新城は雪乃にそのドライバーを連れてくるよう命じる。
緒方が銃を暴発した男を連れてくる。魚住に指示を仰ごうとするが、フィンランド人の妻が刑事課にやってきて、浮気の件でもめているために猟銃を刑事課のテーブルにおく緒方。新城は雪乃が連れてきた男を取り調べるが、その男は車上荒らしにあい、盗まれたという。
湾岸署に戻ってきた青島が刑事課に顔を出す。鏡のことが気になっていたからだ。取調室へ向かう青島。しかし、そこに鏡の姿はない。慌てる真下。すると、鏡は刑事課に置いていた猟銃をもち、課長を人質に篭城を開始する。騒然となる刑事課。車とクスリを要求する鏡。刑事課の事態を聞きつけた新城たち本庁の捜査員。新城は外へ漏らすなと命じる。本庁に知られずに、事件を処理したいからだ。刑事課を運よく抜け出した真下は室井に連絡し、特殊急襲部隊SATの出動を要請する。雪乃は皮製の赤いバックを探していた。そのバックは和久が連れてきた車上荒らしの犯人が持っていたという。しかし、その男はある外国人に売ったといい、刑事課に連れてきた外国人は鏡を指差して、売ったという。新城が、似顔絵と鏡の顔を確認。孫娘も「あの人です!」と告げる。鏡は傷害事件だけでなく、クスリ欲しさに殺人まで犯していたのだった。驚愕する青島たち。その頃、本庁はSAT出動を決定する。刑事課に寿司屋のオヤジが乱入し、「俺の娘はな、小学校の先生でな、昨日手を切られたら刑事さんが来てくれたそうだ。ほんとはその時大きな事件があったのに、ちゃんと捜査してくれたそうだ!!」と犯人である鏡に警察に迷惑をかけるなと怒鳴る。青島はオヤジが話していた刑事が自分のことだと気づく。オヤジと女性教師は親子だったのだ。「似てないな・・・。」とつぶやく青島。オヤジは緒方たちに連れ出される。
夜になり、苛立つ鏡。切れた鏡は、すみれから殺すと叫ぶ。そこを藍原がかばうが、刑事であるすみれがさらにかばう。それを見ていた青島が勇気を振り絞って立ち上がる。「撃つなら俺を撃て!」と。すると新城が拳銃をもって、鏡の前に立ちふさがる。新城は鏡の罪は死に値するのでこの場で射殺するという。しかし青島は新城に、刑事は逮捕するのが仕事だと告げる。だが、新城はそんな話を聞き入れず、「お前は刑事課ではないだろう!」とはき捨てる。その時、人質になっていた袴田課長が「青島君は刑事課です。私の部下を馬鹿にしないでいただきたい。」といいながら、気絶する。隙を突いて、青島が鏡に飛び掛る。しかし、形成が不利に。絶体絶命のところでSATが到着する。あっという間に鏡を取り押さえる。
事件解決後、新城が青島のもとへやってくる。青島が微罪で鏡を捕まえていなければ、こんな事態にはならず、早期に解決していたと述べる。室井に「やはり無駄なことに力を注いでいる。」と伝えろと言うと、刑事課を去っていく。
青島は室井に新城の伝言を伝えると、「俺たちだけは無駄だと思っても、信じたことをやりましょうよ。」と話す。室井は「ああ、正しいことをな。」と改めて、二人の信念を確認しあうのだった。
すみれは時計を貰う約束をしていた人がいるとプレゼントの腕時計を藍原に返し、別れを伝える。守るより守られたいと。刑事課に戻ると、すみれは青島に腕時計が欲しいとねだる。「素直にそういえばいいんだよ。」と自分の時計をすみれの腕につけてあげる青島。「いいじゃん!」というと、うれしそうにポーズを決めるすみれ。
青島と和久の歓迎会をやるという刑事課。しかし、窃盗事件が発生し、そうではなくなる。寂しい顔をする青島にも現場へ行くように命じる袴田。室井のおかげで刑事課に戻れることになったのだ。
改めて、歓迎される青島。「おかえり」とすみれ。喜ぶ青島は、和久たちとともに現場へ向かうのだった。

私見
踊る大捜査線のスペシャル第1弾。TVシリーズで20%越えを達成し、映画化の企画が実現。1998年10月に劇場版が公開されるまで、3本のスペシャル(うち1本は番外編)でつないでいく形になります。
TVシリーズの最終回から9ヶ月がたった年末の湾岸署が舞台となります。それぞれのキャラクターに変化が見られます。まず、恩田すみれですが、この歳末スペシャルのみ髪がロングで、後ろで縛っているという髪型です。真下正義は3月に撃たれてから、警視庁には戻らずに湾岸署でしばらく働くことになっていましたが、9ヶ月たっても本庁へ戻る気配がないようです。さらに第一方面本部長のパパの力を借りて、湾岸署の刑事課強行犯係の係長に出世しています。そして、魚住二郎がそのあおりを受けて、係長代理に降格してしまっています。そんな係長代理はフィンランド人の妻の浮気疑惑を調査している最中であります。
定年退職した和久平八郎は、課長や真下たちから指導員になってほしいと頼まれ、最初は断っていましたが、まんざらでもなかった様子。一念発起して警察官になった柏木雪乃は、湾岸署で研修中です。署長はボケにさらに磨きがかかっている感じです。室井慎次は警察庁の警備課長に出世し、明治神宮の警備の仕事をしています。そして、青島俊作は杉並北署の不手際で、本来10月に異動する予定だった湾岸署に、年末の慌しい時期に戻ってくることになります。だが、袴田課長は前回で懲りており、刑事課で引き取りたくはなく、各課の課長たちにより壮絶(?)な会議が繰り広げられます。確かにルールを無視することが多かった青島ですが、ちょっとかわいそうかなと思うけど。
TVシリーズではいろいろな場面で活躍した、吉田のおばあちゃんから貰ったお守りですが、このスペシャル以降は重要ではなくなってしまいます。少し寂しい気もするけどね。
孫娘から犯人の特徴を聞き出し、似顔絵を作成するというすみれの驚異的なモンタージュ能力がこのスペシャルでも登場します。
小学校の女性教師とちょっといい感じになったりもします。その後、その女性教師が寿司屋のオヤジの娘だということを知ることになるのですが。この親子は後のスペシャルにも再登場。
刑事課が占拠されるシーンは本来、緊迫感があるのにも関わらず、署長たちのおかしな行動に笑ってしまいます。
稲垣吾郎扮する凶悪犯が、憎たらしいし、危ない感じが出ていてよい。藍原役の伊藤英明や、被害者の孫娘役の仲間由紀恵など、今では主役をはったり、メジャーになったりしている俳優が、脇役で登場しているのも時代を感じるなあ。広末もこの当時は大人気でしたね。かつあげしたチケットが反町隆史のコンサートであるところがポイントです。この当時は反町主演のドラマ「ビーチボーイズ」で共演しており、反町にほのかに恋心を抱いている高校生を演じていました。ゲストだけでも一本ドラマが作れる感じです。今、このメンバーで歳末スペシャルを作っていたら、結構ギャラが高そうですね(笑)。
湾岸署内をメインにしたスペシャルとしては、これが一番面白いかもしれません。青島がかわいそうではありますが、コメディ部分が多いため、笑えるシーンが満載です。また、いくつかあって、一見ばらばらに思えた事件が最後にひとつにつながっていくシーンもよくできています。劇場版では無理やりだったり、関係なかったりしたので、余計によくできていると感じるのかもしれませんね。
また、スペシャルから登場の新城管理官は、本当に憎たらしい感じが出ていて流石です。この当時はまだ筧俊夫自体、そんなにテレビには進出していなく、こういうクールな感じの俳優かと思っていたのですが、この頃にバラエティに出演していた時のギャップを見て、びっくりしたものです。最新作の室井の映画に登場する新城は、このスペシャルよりも随分変化していて、室井よりの考え方になっているかもしれない。出世して余裕ができたのかな。

踊る大捜査線 | 22:21:49 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#16 登場人物を振り返る②
TVシリーズ終了後の最初の特番である「歳末特別警戒スペシャル」の主要登場人物を振り返ります。


<歳末特別警戒スペシャルの主要登場人物>
青島俊作(織田裕二)
階級:巡査部長
1997年3月に発生した拳銃発砲殺人未遂事件を含めた問題で査問委員会にかけられ、湾岸署から杉並北警察署に移動となる。
室井の尽力により年末の慌しい湾岸署へ復帰。しかし、各部署の課長たちは誰も問題児を引き取りたくないため、交通課→警務課→生活安全課→地域課などをたらいまわしにされる。

室井慎次(柳葉敏郎)
階級:警視
警察庁警備局警備課長。青島が湾岸署へ戻れるように手配する。現在、明治神宮の警備の仕事をしている。

恩田すみれ(深津絵里)
階級:巡査部長
警視庁湾岸警察署刑事課盗犯係の刑事。クリスマスも満足に過ごせないほどの多忙。藍原という男性といい仲になるが、刑事であることを隠し、スチュワーデスと嘘をついている。犯人逮捕時に時計が壊れてしまう。

和久平八郎(いかりや長介)
湾岸署指導員。
警察学校の事務をやっていたが、請われて湾岸署の指導員に。与えられた仕事を張り切ってこなす。

柏木雪乃(水野美紀)
階級:巡査
湾岸署で研修中。青島と一緒に仕事ができることを喜んでいる。真下から猛烈にアプローチされている。
今回、事件のショックで話せなくなった娘のケアをすることになる。

真下正義(ユースケ・サンタマリア)
階級:警部
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係・係長。
雪乃にアプローチしているが、軽くあしらわれている。

魚住二郎(佐戸井けん太)
階級:警部補
警視庁湾岸警察署刑事課強行犯係・係長代理。妻はフィンランド人で、愛妻家であるが、その妻に浮気疑惑が浮上している。
寸借詐欺に遭う。

中西修(小林すすむ)
階級:警部補
警視庁湾岸警察署刑事課盗犯係・係長。口癖は「恩田くん、恩田くん」。

袴田健吾(小野武彦)
階級:警部
警視庁湾岸警察署刑事課・課長。青島を他の課長に任せるが、後で自分がひどい目にあうことに・・・。

神田署長(北村総一朗)
警視庁湾岸警察署・署長。忘年会を開こうとするが、ことごとく中止になる。

秋山副署長(斉藤暁)
警視庁湾岸警察署・副署長。真っ当な考えはあるようだが、やはり署長の言うことには従ってしまう。

緒方薫(甲本雅裕)
警視庁湾岸警察署の警官。森下とはライバル。森下が刑事見習いをしていることに納得いかない。

森下孝治(遠山俊也)
警視庁湾岸警察署の警官。青島が復帰するまでは刑事見習いをしていた。緒方とはライバル。

山下圭子(星野友香)
警視庁湾岸警察署交通課勤務の婦警。

渡辺葉子(星川なぎね) NEW
警視庁湾岸警察署の婦警。

吉川妙子(児玉多恵子) NEW
警視庁湾岸警察署の婦警。

島津捜査一課長(浜田晃)
警視庁刑事部捜査一課・課長。ノンキャリのたたき上げ。新城管理官に頭を悩ましている。

新城賢太郎(筧利夫) NEW
警視庁刑事部捜査一課管理官。室井の後任。
所轄の刑事は組織のコマと見なしているほどの冷徹な男。
無駄なことをする青島と室井が気に入らない。

踊る大捜査線 | 20:51:58 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#15 TVシリーズ総括
TVシリーズを見直してみて、やはりこのドラマは面白いと感じました。コメディ部分ではプッとふきだしそうな笑いがあり、シリアス場面では青島をはじめとしたキャラクターたちにそれぞれかっこいい見せ場がありました。
脇を固める俳優たちがそれぞれよい味をだしていたと思います。もちろん主役の織田裕二が全体をまとめていますが、この脇の俳優たちの細かい演技が、この作品をより面白いドラマにしたのではないでしょうか。
主要メンバーのほとんどが、今では主役、もしくは重要な役で活躍していますが、当時では考えられなかった話ですから、今考えるとすごいドラマですねえ。
TVシリーズでは、それぞれの悩みなどが一応の解決を見せ、これはこれで完結しています。今でもTVシリーズが一番よかったという声を聞きます。再見して私もそう感じました。スペシャル以降がおもしろくなかったとはいってませんが、TVシリーズはよくできていたかと思います(粗を探せば、きりがありませんが・・・)。

踊る大捜査線 | 10:16:02 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#14 最終話を見直す
最終話 「青島刑事よ永遠に」(1997年3月18日 放送)
脚本:君塚良一 演出:本広克行 視聴率:23.1%
<ゲスト>
安西昭次(保坂尚輝)、山部良和(伊藤俊人)、刑事局長(中山仁)
監察官(升毅)、真下の父・第一方面本部長(有川博)、白石(堀真樹)
イメクラ店長(武野功雄)、東京拘置所長(中丸新将)、吉田のおばあちゃん(原ひさ子)


ストーリーネタバレを含みます)
真下が撃たれた翌朝。湾岸署では第一回捜査会議が行われる。被疑者の名前は安西昭次。一方、予断を許さない真下の元に、父である第一方面本部長が訪れていた。
真下のホームページにメールが全国から届いていた。湾岸署では捜査の割り振りが決まったが、青島だけは外されていた。理由を尋ねると警察庁から監察官がやって来て、質疑を行いたいと言う。別室で向かい合う青島と監察官。モグラとの関わりが服務規定違反にひっかかており、以前の雪乃の別件逮捕と合わせて問題にすると告げる。捜査を優先させるべき時に、このような質疑に時間を費やすことに激しい憤りを見せる青島。同じ頃、室井も警察庁の監察官から監視されていた。本庁と所轄の縦割り構造を廃止すべきだという室井の発言が上層部で問題になっているからだ。
真下のホームページに頬に傷のある男の情報が入る。その情報を元にすみれと現場に向かう青島。
イメクラの店員・白石から安西と思われる男の情報を聞きだしている最中に安西本人と出くわし、発砲される。青島も反撃で発砲するが、取り逃がしてしまう。
和久が病院に向かうと、雪乃は婦人警官の合格通知を持って、真下が意識を取り戻すのを待っていた。しばらくすると、真下は意識が戻る。ひとまず、一命は取りとめた模様だ。
湾岸署に戻った青島だが、今度は安西に向けて発砲したことが問題にされる。日本の警察官は撃たれても撃ってはいけないと言う刑事局長は、室井に青島の処分を命じる。室井の言動に怒りを示す青島とすみれだが、室井は青島を連れ出し、暴れる青島に「この事件は俺がやると言っただろう!」と告げる。室井も足で捜査すると青島に言う。青島と室井は湾岸署を抜け出し、東京拘置所へ向かう。
刑事課では青島たちがいなくなったことが分かり、騒ぎ出す刑事局長たちに署長たちは「出来そこないでも命張ってんだ!!」と言い放ち、辞表を出しながら、青島を守るのだった。
東京拘置所で青島と室井は、以前、和久に爆弾イスを送った山部と接見する。手榴弾をフィリピンで手に入れた山部から、安西が現れる店の情報を入手する。
その店に向かった青島と室井は、危ないからオーナーに店を閉めてほしいと頼むが、無理だと断られる。そこで、室井は店ごと警視庁で買い取ると告げ、青島たちを驚かせる。湾岸署では6年前の事件と安西が結びついたという情報を和久が持ってきた。和久の追っていた事件の犯人も間違いなく安西だと確信する。
安西が訪れると思われる店で、青島と室井は語り合う。今回の事件で室井も処分を覚悟している。室井は現場の捜査員が正しいことをできるように尽力を尽くし、警察機構を変えようと奮闘した。自分たちが正しいと思えなければ命を張れないだろうと語る。上層部に逆らい、単独で捜査しているため、最悪の場合、警察を辞めることになるかもしれないのだ。仕方がないとあきらめる室井。しかし、青島は以前、和久が言っていたが、意味がわからなかった「正しいことをしたければ偉くなれ」とは、中にいる人間が警察機構を変えていかないといけないと言う意味だとこの場で理解し、室井に警察をぜったい辞めてはいけないと説得する。そうこうしているうちに、安西が現れた。青島を発見した安西は銃口を向けるが、室井の「確保!」の号令がかかると、一斉に店にいた客が安西に拳銃を向ける。店の客は全員捜査員だった。緊迫する中、無事、安西は確保される。
湾岸署に連行し、真下への発砲は認めた安西だが、6年前の事件は以前、認めていない。そこで青島たちは和久に事情聴取をさせる。青島と室井は警察庁の監察官から1週間後に査問委員会を開くと告げられる。
安西を取り調べる和久は、突然、青島について語りだす。青島は上の者が作った法律は破るが、自分の心の法律はぜったいに破らないという男だと話す。今日で定年である和久は、すべてを青島に託し、湾岸署を去っていくのだった。安西に「俺が辞めても、こいつ(青島)がいる限り、警察は死なねえ!」と告げる和久。安西は、「あんたみたいなデカまだいたんだな。知ってりゃ、日本に帰ってこなかったのにな」ともらす。
その後、真下を見舞う青島は、雪乃からお守りを返される。真下の血で汚れていたが、雪乃を合格させ、真下の命を救ったお守りだ。
1週間後、査問委員会にかけられる青島と室井。訓告処分の室井に対し、青島は湾岸署刑事課から離れるという処分が下される。その処分に怒りを見せる室井だが、青島はこの処分に従うと告げる。査問委員会の後、青島の言動について、問いただす室井。青島は「俺がんばれます。自分と同じ気持ちの人が上にいてくれるから。」と語る。現場の刑事たちは室井に期待をしているとも告げる青島。二人は敬礼をし、笑顔を見せるとそれぞれ別の方向へ歩き出すのだった。
数日後、警察学校で和久と再会する雪乃。和久は定年後、事務で引っ張ってもらい再就職していたのだ。退院した真下が、湾岸署刑事課に戻ってきた。傷が治るまで本庁へ移動することは見送ることになったためだ。見渡すと青島いないため、理由を聞く真下に「やってるよ、警官」と語るすみれ。
「おまわりさん」と子供が声をかけると、振り替えった警官は青島だった。
100円を拾った子供を誉めて返すと、吉田のおばあちゃんが青島に声をかける。青島にお守りをあげたおばあちゃんだった。青島はおばあちゃんに湾岸署で起こった武勇伝をうれしそうに語るのだった。

私見
TVシリーズ最終回80分スペシャル。青島が拳銃を発砲するという、シリーズではこれ一度だけという本当に貴重な回です。ただ、この拳銃発砲が青島の運命を変えてしまう結果になるのですが・・・。現場の捜査を青島と行う室井。連ドラ、スペシャル、映画を通しても青島と一緒に捜査する室井を拝めるのもこの回だけですね。
劇中ではよく話に登場する真下の父・第一方面本部長も登場。しかし、これ以降お目にかかることはありません。そして、青島にお守りを渡した吉田のおばあちゃんがラストに登場。おばあちゃんに向かって武勇伝を語る青島が無邪気でかわいらしいです。(吉田のおばあちゃん役の原ひさ子さんは2005年12月にお亡くなりになりました。)
青島と室井が同じ志を持っていることを確認し、笑顔で別れるシーンもよい場面かと思われます。
この最終回が視聴率20%を越えれば、映画化にGOサインがでるという回なのですが、みごと突破し、後のシリーズへと続いていくことになります。


【登場人物たちの名台詞】
この事件は俺がやると言っただろう!」(室井)
安西と鉢合わせし、民間人の安全を確認せずに拳銃を発砲した青島。刑事局長から処分しろと言われた室井が、青島を別の場所へ連れて行くが、納得いかない青島が暴れた時に叫んだセリフ。普段「私」を使う室井が、珍しく「俺」と言っている。今回の事件は上層部の介入を振り切ってでも指揮を執るという室井の覚悟の表れである。

出来そこないでも命張ってんだ!!」(神田署長)
青島と室井が単独で捜査に向かったために、刑事局長たちが騒ぎ出し、止めにいこうとしたときに、妨害しながら啖呵をきった署長のここ一番のセリフ。普段がふざけたようなキャラであるから、たまにまともなセリフを吐いた時にかっこよさが際立つ。

俺が辞めても、こいつ(青島)がいる限り、警察は死なねえ!」(和久)
定年を迎えた和久の、現役最後のかっこいいセリフ。必死の捜査で真下を撃った安西を逮捕した青島たち。真下銃撃は認めたものの、6年前の警官殺しは認めようとしない。そんな安西に和久が青島について話し出す。青島は上の作ったルールは簡単に破るが、自分の作ったルールは絶対に破らない。青島のような刑事がいる限り、安西のような犯人を見過ごすことはない。和久には安西を自供させる時間はないため、すべてを青島に託すのだった。

踊る大捜査線 | 10:41:07 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#13 第10話を見直す
第10話 「凶弾・雨に消えた刑事の涙」(1997年3月11日 放送)
脚本:君塚良一 演出:澤田鎌作 視聴率:19.0%
<ゲスト>
安西昭次(保坂尚輝)、六本木のモグラ・龍村(真木蔵人)、男(渡嘉敷勝男)
刑事局長(中山仁)、トシ(吉田朝)、ディーラー(マキシ・プリースト)


ストーリーネタバレを含みます)
結婚式場で青島と和久と真下の3人は、ある被疑者を逮捕しようとしていた。和久から「逮捕の時が一番危険だ」と言われ動けなくなり、真下は被疑者を取り逃がす。同じ式場ですみれはキャリアとお見合いをしていた。いい感じで進んでいたが、青島たちが追っていた被疑者に遭遇し、犯人逮捕のため、お見合い相手の前で回し蹴りをし、破談になってしまう。
湾岸署で青島は被疑者から事情聴取をしていると、六本木のモグラから電話がかかる。和久の追っている警官殺しの一件で青島と取引をしたいと申し出るモグラ。
その夜、湾岸署では真下の警部講習を見送る会が催されていた。一方、青島はモグラのいるカジノバーに向かっていた。青島が用件を聞くと、モグラの店で「俺は警官殺しだ」とほざいていたフィリピン帰りの「トシ」と言う男がいたという。6年ぶりの日本だと言っていたトシ。和久の追っていた事件も6年前に起こっている。そこでモグラは青島に居所を教える代わりに、モグラの部下を海外に逃してほしいという条件を提示してくる。
即答できないまま湾岸署に戻った青島は、途中で出会った真下にお守りを雪乃に渡してほしいと頼む。刑事課に戻るとそこには和久がいた。和久はあと1週間で定年をむかえる。八王子の警官殺しを未解決のままで終わらしてしまうことに無念さを感じていた和久に青島は、モグラのつきつけてきた条件を話すが、一線を越えてはいけないと忠告する。
翌日。真下は警部講習に、雪乃は採用試験に向かう。一緒に向かった真下は雪乃にお守りを渡す。
青島から聞いた情報を元に、徹夜でトシという男を捜していた和久は、湾岸署に帰ってくると疲れを見せる。その姿を見た青島は情報を本店に送り、協力を仰ごうと和久に促す。情報を本店に送った後、室井にも電話で知らせる青島。事情を聞いた室井だが刑事局長は、捜査一課からは捜査員は出さないと告げられる。さらに上層部から非合法のカジノバーと青島の関係の方が問題だと指摘される。捜査一課が動かないと言う連絡を受けた青島は、室井に対して憤りを感じる。迷った青島はモグラの元へ向かう。
案の定、モグラから取引を持ちかけられる青島だったが、遠回りになっても、自分を信じていれば正しいことはできるという湾岸署での教えに従い、その取引を突っぱねる。
警部講習を終えた真下は雪乃を待っていた。試験を終えた雪乃は真下にお守りを青島に返してほしいと頼む。雪乃は採用されれば湾岸署で青島たちと働きたいというと、真下は寂しく、自分は4月から本店に移動だと語る。
湾岸署に戻ってくると、和久が任意で男を連れて事情聴取をしていた。モグラが無償で情報をくれたのだった。トシはだんまりを決め込んでいたが、警官殺しは罪が重いことを言うと、顔色を変えて、自分ではなく、フィリピンで知り合った安西という右の頬に傷のある男を真似たのだと言う。更にトシは安西は拳銃を所持しているとも告げた。
テレポート駅に着いた真下と雪乃はタクシー乗り場で待っていると、公衆電話で暴れている男を目撃する。心配する雪乃をよそに真下がその男に職質をかけにいく。男に警察手帳を見せた真下だったが、雪乃の見ている前で真下が突然倒れる。慌てて駆け寄る雪乃が真下の元へ向かうと、腹部から血を流して意識を失っていた。
刑事課に真下が撃たれた連絡が入る。状況が理解できない刑事課だったが、本店からの入電で真下が撃たれたことを確信し、青島は和久と共に現場へ向かう。現場に到着すると、真下は救急車に運び込まれるところだった。近くにいた雪乃を発見した青島は、雪乃から撃った男の特徴をきくと、雪乃から右頬に傷があったことを聞かされる。真下を撃った男はトシが言っていた男に違いないと確信する青島たち。真下たちを見送ると、青島は現場に残り、弾丸の捜索にあたる。
湾岸署では拳銃携帯命令が発動されていた。救急車の中で真下の姿を見ていた和久は6年前のことを思い出していた。大雨が降りしきる中、取りつかれたかのように弾丸を捜索する青島。拳銃携帯の指示がでたことを青島に告げる袴田課長は、聞こえていない青島を一喝する。顔を上げる青島の頬を一筋の水滴が流れ落ちる。
真下を病院まで付き添った和久は、雪乃に後を任して、捜査に向かう。真下のそばにいてほしいと頼む雪乃に和久は「犯人をあげることが刑事の仕事だ」と告げる。湾岸署の面々は、弾丸の捜索、検問と悲しみに耐えながら、仕事をこなしていた。
湾岸署に戻り、拳銃を携帯した青島は、到着した室井と顔を合わせる。真下の容態を告げると、室井は「私が全面的に指揮を執る。上のものにはもう何も言わせない」と青島に誓う。降りしきる雨の中を再び、捜査に向かう青島だった。

私見
TVシリーズクライマックス。前半のコミカルなシーンと打って変わって、後半は今までにないシリアスな展開を見せる。
普段は頼りないおちゃらけた真下が、和久の追っている犯人に撃たれるという衝撃なシーンから、湾岸署面々が緊迫に包まれるこの回は鳥肌物。
拳銃携帯命令が発動されるのもこの回。シリーズを通して、湾岸署の面々が拳銃を扱うのはこの回だけ。
今までの刑事ドラマでは当たり前のものが、踊る大捜査線では珍しいので、かなり貴重です。
室井の頑なな決意と、青島の悲壮感が漂いながら最終回へと続きます。


【登場人物たちの名台詞】
犯人をあげることが刑事の仕事だ」(和久)
和久が長年追っていた犯人の凶弾に倒れた真下。悔しく辛い立場で付き添いたいが、真下のためにも犯人を捕まえることを優先する。和久も真下も刑事であり、刑事は犯人を捕まえることが仕事なのだと警察官を目指す雪乃に告げている。

私が全面的に指揮を執る。上のものにはもう何も言わせない」(室井)
青島があらかじめ犯人の情報を送っていたにもかかわらず、上層部に却下され、十分な捜査ができず、結果として真下が撃たれるという最悪の事態となってしまった。上層部にきつく意見を言えなかった室井が、この事件に対する自分の決意を、青島に向かって語った時のセリフである。

踊る大捜査線 | 11:58:05 | Trackback(0) | Comments(0)
「踊る」の世界#12 第9話を見直す
第9話 「湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪」(1997年3月4日 放送)
脚本:君塚良一 演出:本広克行 視聴率:16.3%
<ゲスト>
佐伯五郎(阿部サダヲ)、武下純子(安永亜衣)、青年(つぶやきシロー)


ストーリーネタバレを含みます)
青島と和久は管内で、飛び降り自殺をしようとする青年を説得していた。大学受験に失敗し、たまごっちも死んだので、自殺を考えたのだ。
その頃、湾岸署員はテレビで、品川区で愛人がばれて妻を殺害した男のニュースを見ていた。インターネットを楽しむ署長の元に、品川署にいる室井から電話が入り、管内に住む妻殺しの被疑者の愛人のプライバシーを守るように命じられる。自殺志願の青年を説得した青島はその任務にすみれとあたることになる。
青島とすみれは、愛人の住むマンションに向かう。マスコミが殺到している中、愛人と接触する。愛人である武下純子を湾岸署で保護すると言うが、純子は自分と事件は関係ないと言う。
雪乃は真下から婦人警官採用試験の情報を聞くために湾岸署を訪れていた。警視庁の試験は1週間後。真下を始め、雪乃のために協力する刑事課の面々。
純子を何とか説得する青島たちだったが、純子は「私は殺してと頼んでいない」と言う。しかし、マンションの部屋に石を投げられ、渋々、湾岸署へ向かう純子。純子の後を追って、湾岸署にマスコミがあふれかえる。一方、青島たちは純子の性格や態度に苛立ちを覚えていた。室井に早く引き取ってもらおうと思い電話する青島は、雪乃が刑事課にいる事に気づく。今の仕事に憤っている青島は、雪乃に警察官になるのは勧められないと愚痴る。刑事課までマスコミがやってくるが、その中で一人雰囲気の違う男を見かける青島。夜、青島とすみれはラーメンを食べながら、純子の本音について話す。
翌朝、朝飯を買って帰ってきた青島は、前日の男を再び、目撃する。刑事課で、和久とすみれが、嬉しそうに雪乃に試験勉強を教える真下を冷やかしていた。戻ってきた青島は、1階で目撃した男を室井に連絡するが、忙しくて取り合ってもらえない。仕方なく青島は、男の写真を撮影して、品川署にFAXをする。純子に男の写真を見せるが、心当たりはないと答える。
品川署にいる室井は部下から、被害者の兄が事件以降、行方不明だと聞かされる。被害者の兄・佐伯五郎の写真を入手した室井は、青島が送ってきた写真の男と同一人物だと知り、驚く。
マスコミが大物アイドルの取材に向かい、湾岸署から撤退する。マスコミがいなくなったため、純子は湾岸署を出て行こうとするが、佐伯が刑事課にナイフを持って侵入する。間一髪で純子を守った青島だったが、佐伯のナイフで胸を刺されてしまう。電話音が鳴り響く中、必死で佐伯を取り押さえようとする刑事たち。暴れる佐伯に雪乃が襲われそうになったところを
胸から血を流している青島は、力を振り絞って助けると、和久たちによって佐伯は何とか取り押さえられる。そのまま倒れる青島に駆け寄るすみれと雪乃。刺されたのにあまり痛くないのを不思議がっていた青島だったが、胸に入っていたお守りのおかげで、浅い傷で済んだのだった。
佐伯を取り調べる和久の元へ、雪乃がやってきて、同じ被害者の家族として話をさせてほしいと頼む。その後、室井から「被害者の兄が湾岸署に来ている」との電話が入るが、すみれは怒りながら青島が刺されたことを伝える。室井は苦渋の顔をする。青島は室井に「殺されるとこだったんだ!!」と現場に情報が下りてこないことに怒りを露にする。袴田課長がその場を取り繕うとすると、室井は「本庁はこのことを重大なことととらえている」と話す。次第に顔色が変わる課長。「組織体系の見直しを約束する。」という弁明をしだす室井に、「私の部下の命を何だと思っているんだ!!」と一喝し、電話を切る。
純子は青島に「感謝する。助けてくれて。」と言って湾岸署を後にする。雪乃の説得により、もう復讐はしないと約束する佐伯。佐伯を傷害で立件するかと和久に聞かれ、労災が下りれば何でもいいと答える青島。
医務室で命を守ってくれたお守りを縫いながら、「ホントに労災下りるよな?」と呟く青島だった。

私見
青島が下手をすれば死んでいたかもしれない回。被害者の救済に熱心である青島が、加害者の原因である女性を護衛しなけらばならないという仕事を命じられます。この愛人の態度に苛立ちを覚える刑事課の面々。そして、この愛人が湾岸署にいたことにより、青島が刺されてしまうという災難に見舞われてしまいます。情報が下に下りてこないことに憤る青島たち。そこをなだめようとする袴田課長ですが、室井の態度に激しい怒りを見せるところはかっこいいです。室井はこの事件を境に、上と下の板挟みにあいながら、奮闘していくのです。
雪乃が前回から警察官を目指し始め、1週間という短期間で試験に挑もうとします。キャリア試験を目指すかもしれないと言われて、最初は応援していた魚住が、警官になるのはやめなさいと豹変するところもおもしろいです。
署長は前回、真下からパソコンを教えられて、インターネットショッピングができるまでに進歩しています。
青島とすみれの「キムチラーメン」を巡る攻防で、すみれの口から「キムチィ~!」というセリフが飛び出します。第6話で和久が同じ状況で、同じセリフを言っています。
この回は再放送などではカットされていることが多いシーンですが、エンドロールの後、青島が呟きながらお守りを縫うシーンがあります。


【登場人物たちの名台詞】
私の部下の命を何だと思ってるんだ!!」(袴田)
青島が被害者の兄に刺された際に、袴田が室井に向かって怒鳴った時のセリフ。
普段は本庁の人間に対して低姿勢で接する袴田だったが、上からの情報がおりてこなかったために、青島があわや殉職かという状況まで追い込まれた。青島やすみれは室井に激怒するが、課長である袴田はいつも通り本庁に逆らわず、穏便に済ませようと考えていた雰囲気がある。しかし、室井の口から出たのは、「すまない」という言葉ではなく、「本庁はこのことを重大なことととらえている」「組織体系の見直しを約束する」という他人事で、その場しのぎのセリフに聞こえたため、袴田の男気が爆発したようである。ただ、電話を切った後で、自分の大胆な行動におろおろしてしまうというシーンが笑いを誘う。それでも、この場面は、普段はだらしない袴田課長のかっこいいシーンの一つである。
ちなみに室井が袴田に伝えていた組織体系の見直しの件は、きちんと上層部に伝えている。その場しのぎのセリフではなかったことが証明された。

踊る大捜査線 | 13:50:27 | Trackback(0) | Comments(0)
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